無念の死を遂げた中国人労働者に思いをはせ 「強制連行県内16事業所跡地探訪」始まる (2010/5/8)
無念の死を遂げた中国人労働者に思いをはせ
「強制連行県内16事業所跡地探訪」始まる
5月8日、参加者45名は、マイクロバスと乗用車に分乗し、午前中に、四山坑跡と中国人の収容所「四山社宅内華人合宿」跡、辛亥革命の孫文と交流があった「宮崎兄弟生家」を見学しました。
そのあと、熊本県立公園・小岱山の中腹にある「三井三池炭鉱中国人強制連行殉難者慰霊塔」を訪れ「慰霊の集い」を行いました。
「集い」は、最初に、「慰霊塔」の碑文「悲しみは国境を越えて」が朗読されました。
次に、「慰霊塔を守る会」会長の兵藤重郎さん・紀江さんご夫妻の献花・参拝に続いて参加者全員が菊の花一輪を霊前に捧げ苛酷な状況の中で無念の死を遂げた中国人労働者に思いをはせながら慰霊の誠を捧げました。
武樹民中国福岡総領事からのメッセージが紹介された後、県連副会長の岩佐英樹さん、理事長の松尾武蔵さん、同熊本支部の釘崎昭一さん、荒尾市議の小川尭利さんが挨拶をしました。
「守る会」会長の兵藤重郎さんは、いろいろな妨害を乗越えて「慰霊塔」建立を成し遂げた願主・深浦隆二さんについて「大変気骨のある方でした。父は、深浦さんと『竹馬の友』で一緒にがんばってきました。本日は、大勢のみなさんに来ていただいて大変ありがたく思います。この慰霊塔が日中友好の力となるようにがんばります。」と挨拶されました。
大牟田支部事務局長の矢田正剛さんが「探訪」に至る経過を報告しました。
午後からは「万田坑」跡や中国人を収容していた「障子岳収容所」跡、「通松収容所」跡、宮浦坑跡などを訪問しました。
現地では当時、小学6年生であった中西絹恵さん(76才)や小学1年生だった松尾進さん(73才)が、中国人を「支那人捕虜」と呼んでいたこと、火葬場で死体がたくさん積まれていたこと、冬の寒い日に、中国人が後ろ手に縛られてつりさげられ水を掛けられ叩かれていたのを見たことなどの証言報告がされ、参加者は真剣に聞き入っていました。
一行は、最後に「宮浦石炭記念公園」で解散集会を開き、県連事務局長の松山盛利さんから「みなさんの協力でつどいを成功させることができました。引き続きこれからの計画を成功させ、強制連行の事実を市民に知らせ、日中友好前進の力にもしていきたいと思いますので今後ともご協力をお願いします。」と挨拶し、散会しました。
当日は、放送局、新聞社などの同行取材があり、テレビニュースや新聞で大きく報道されました。 (田)
2010年 5月 23日 中国人強制連行・強制労働事件 | Permalink
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