過去の教訓を未来に 領事館交流会での発言
過去の教訓を未来に 領事館交流会での発言
県連事務局長 松山 盛利
■ 松山氏は、交流会で協会の歴史と最近の活動について報告した後、次のように述べました。■
日本と中国は友好提携の都市が増えていることは喜ばしいことです。しかし、最近は、会員からこんな話を聞きました。ある市では、中国の中学生たちとの交流を定期的に行なっています。昔は炭鉱で栄え、拉致されてきた多数の中国人が働かされていたところです。ところが、その地に中国の生徒たちを案内するわけでもなく、拉致・連行の事実を全く生徒たちに知らせようともせず、隠した交流を市は続けています。これが交流なのかという声が市民からあがっているそうです。
しかし、子ども達は悲しい過去の事実を知ってこそ、未来を考え、前進する力が生まれてくると思うのです。
大宰府市に戒壇院というお寺があります。鑑真和上が6度目の渡航の挑戦に成功し、奈良への途中に立ち寄った地に、つくられたお寺です。そこに「日中不再戦の碑」があります。
最近、ある高校の先生から電話がありました。交流している中国の先生が大宰府を訪れ、この碑の裏面に刻まれた建立の経過を読んで深い関心を示したそうです。この碑は、日本が中国に全面的に侵略を開始した、盧溝橋事件・1937年から30年の節目を迎えた1967年、再び中国を侵略してはならないという願いから日中友好協会が県民に建立募金を訴えて立てたものです。
最初はお隣の観世音寺の境内に建立されました。ところが、なに者かによって、ある時、その碑は、持ち去られ、藪の中に捨てられました。会員たちは嘆き悲しみ憤り、何とかしなければと考えました。そのことを知った、戒壇院に和尚さんの協力で今の地に移されたものです。当時は、国交回復前、日本と中国は自由に行き来もできない時代でした。しかも、中国は文化大革命という混乱の時代でした。
単に観光で大宰府を訪れるのではなく、日中友好にとって、極めて大切なお寺に交流先の学校の先生を案内された日本の先生に私は頭が下がるのです。同時に碑文を読んで関心を示した中国の先生の歴史認識の深さと真摯な姿勢に深い感動を覚えました。
温家宝首相は日本国会で「真の友好のためには、過去の教訓を未来に活かす必要がある」という趣旨の講演を行いました。こういう日中友好の姿勢が今、求められているのではないのでしょうか。
日中友好の前途には厳しいところがまだまだあるでしょう。しかし、盲目の鑑真が6回目の挑戦で日中友好の念願を果たした不屈の精神に学び、私たちも今後も頑張る決意でいます。
みなさん、共に協力し合って日中友好の前進のために頑張りましょう。
2007年 9月 14日 福岡県連合会 | Permalink
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